人生の意味が、わからない人のための、道案内

2019年9月8日

人生の意味がわからない人に、必ずわかってもらえる道案内

後輩と話してると、たまに「人生の意味がわからない。」などと、聞くようになりました。私が歳をとったからでしょう。多少は、頼りにしてくれてるのかなと、有り難くも思います。
しかし、こんな意見も耳にします。

・人生に意味なんて必要ない。
・人生の意味なんて考えた事もない。
・人生は、暇つぶしにすぎない。

人の数だけ考えが方があります。
今回は、人生の意味とは何かに、的をしぼってみましょう。

人生はどんな意味を持っているのでしょう

結論です。

人は、支え合い、助け合わなければ生きていけません。物だけではなく、物心両面です。生活する上で、何かの仕事、役割を分担して生きること。そして人を支えること、それが、人が生きる意味です。そのために、若いころから、いろいろと学校やその他、社会で多くを経験し学びます。
詳しく説明します。

物やサービスのはなし

まずは、物やサービスのはなしです。
「人を支える、関わるのなんて、面倒。無理。私は、一人で楽しく生きる。」といっても、生きていくには、多くの物やサービスを受けないと生きていけません。
自分ひとりでは、お米さえも、野菜さえもなかなか育て、収穫できません。畑は、種は、肥料は、耕運機は、水も必要です。どうしますか。

また、車がないと、都会から遠く離れた地方ではどこにもいけません。生活も大変です。バスは一日数本なんてこともざらにあります。
車を自分でつくりますか。大変なことですね。やはり誰かに頼らざるを得ません。物も、サービスもすべて、お金で買うからいいといっても、そのお金は、通常なにかの仕事につかなければ、得られません。

では、その中で、自分は何をして生きていくか。それが、ひとつの問題です。そして何か仕事をすることにより、なんらかの形で人を支えていくことになります。人生の意味のひとつは、何かの「仕事をして、人を支える」ことです。

精神面でのはなし

おもに「精神面で人を支える」のが、人生の意味のもうひとつです。
具体的には、どんなことでしょう。
結論です。「思いやるこころ」と、それにもとづく「行動」です。
弱者や、苦しみや悩みを抱えている人たちの、支えになることです。

さきほどの「仕事で人を支える」ことと合わせれば、物心両面から人を支えることになります。詳しく説明していきます。

人生論について

人生に悩みを感じたり、意味を見い出せなかったりしたときに、まず、頼りにするのが、人生に関する書物です。

世に人生をテーマにしている本は、山ほどあります。書かれている、考え方もまちまちです。自分が納得する答えがどこかに、書かれてあると思い、若いころから、ずいぶんむさぼるように読みました。ですが経験上、それらを読んだからと言ってすぐには、これが人生の意味だと、納得できる結論がでてくるわけでもありません。

あなたにとって、あなたの人生は一生に一回です。それに今、現在進行形で、人生の途中にいるわけです。ですから、意味と言われてもなかなか明確には答えがでないのは、あたりまえなことです。

それにどこかに「これが正解です。」と偉い人が書いてくれていても、 人生経験が少ないので、 にわかには信じられません。しかたのないことと思います。

他人が他人の経験をもとに語る人生論は、自分と似たような人生をもとに書かれているものも、あるかもしれないが、そのままずばりの答えは、なかなかみつからないでしょう。
それは、生い立ちなどがちがうから。つまり、もって生まれた、性格も才能も環境も違う。似ているようでも、全く別の人間の、別の経験をもとに書かれているからです。たとえ、何億人の統計をもとに書かれている研究論文でさえも、あなたの人生にぴたりと一致するものは見つからないでしょう。 でも、 何か道しるべがないと、生きづらいですね。

自分で考える人生の意味

では、人生の意味探しをあきらめたらいいのでしょうか。
いえ、そんなことはありません。人生の材料をもとに、自分の頭のなかで、考えていけば、いいんです。自分で独自に考えて、答えを見つけて、それにもとづいて生きていくことが一番です。それこそが自分にフィットする生き方です。

では、考えてみてください。
人生とはなんでしょう。人が生きると書きますね。
人が生きるとはなんでしよう。
人が生きるとは、簡単に言えば、人が生活していくこと全部です。
生まれ、学び、働き、年老い、死んでいくことです。それの繰り返しです。これは、人間だけに限りません。他の動物や植物も多かれ少なかれ、やっていることはだいたい同じです。

では、そのだいたい同じ、生き方の「他の動植物」と「人」が生きることとの違いを考えて見ましょう。

思いやる心

決定的に違うのは、人は「歯を磨くこと」。確かにありです。賢いチンパンジーは、教えればできそうですね。細かいことを言えば、たくさんありますが。
大きな違いは、人を「思いやる心」と創造力にもとづく「行動」です。他者のために何かをやろうとする心をもち、それにをもとに創造力を働かせ、複雑なことでも、実際に行動に映すことができることです。

この点も、動物たちにも見られます。子や仲間をいたわり、助けるという、愛情に満ちた行動がそれです。その本能にもとづく行動は、同じでも、人間の場合は、より高度な創造力がそなわり、複雑なものになってきます。

愛する人ができれば、幸せにしたいと思います。ただ経済的に豊かにと願うだけでなく、相手の気持ちも、大切にしたいと思います。
困っている人を見たら、見殺しにはできない。できることならば、なんとかして、助けたいと思います。そして、自分のできる限りのことをするでしょう。

それだけでなく、他者の幸福のために、自分の命をかけて働く勇敢な人たちもいます。
また、平和、平等、安全など大きなテーマをかかげ、災害や、戦争、疾病等から人の命や、権利を守るために、日々大変な研究をしたり、実務で活躍される人たちもいます。

人である事の意味は、動物的な本能から、ちょっと複雑になった人間独自の、社会性をもった、「人間愛」のようなものと考えていいでしょう。
他者の幸せのためにも、その人間愛があるからこそ、いろいろ社会的に行動できるのではないでしょうか。

言い方を少し換えれば、人間独自の「思いやる心」とそれにもとづく複雑な「行動」ができることです。
他人の立場を自分なりに理解しようと努め、その人のためになることをいろいろと考え出し、実行に移せることです。
そして、日々、自分も含め他者も幸福に暮らせるよう努めます。

幸福とは

では、幸福に暮らせるように努める。その幸福とはどんな状態を言うんでしょう。
それは、戦争のような争いごとがなく、平穏に暮らすことができること。
朝起きて、食事をして、仕事や、学生なら勉強をし、帰宅し、風呂に入り、食事をして、寝る。

こんなあたりまえな毎日に、人生の大きなイベントが次々と訪れます。
新しい命が生まれ、入学し、受験をし、就職し、恋愛したり、結婚したり、出産したり、そして病にかかったり、事故にもあったり、なんだかんだしているうちに、年老いてあの世に旅立ちます。
この生きてる間を平和であり、安全であり、日々安心して、少しでも豊かに暮らすことです。

幸せとはまさに、
人が、生まれ、学び、働き、年老い、死に向かうこと。

これらのことが平穏にできることと、まとめることがてきます。
このような暮らしができるように、思いやりをもち、支え合うことです。それこそが、人生のもうひとつの意味です。

人生の苦悩

ただ、生きることは、楽しいことばかりではありません。どちらかといえば、大変な事の方が圧倒的に多いでしょう。みんな、なんらかの、苦しみをもちながら、悩みながら生きているのが普通です。
そんな苦悩の姿を見ていられなくて、本能的に手助けをしたい、役に立ちたいと思うのが人間です。

私たちは生きている限り、世の中で、誰かのために、何か手助けをする必要があるんでしょう。大変な事を、少しでも援助できればとの思いで、何かをしたくもなるのでしょう。どうも、私達の遺伝子に、そのようなプログラムが組まれているようでなりません。

他人に何かする余裕がない

ただ、「自分が生きることで精一杯だから無理。」または、「したくない。」ならそれでもいい。人にはいろいろな、事情があります。ただ、今すぐ誰かのために仕事をするとか、誰かの命を救うだとか、身体をはって奉仕活動をするとか、そういうことができなくてもいいんです。

・あなたが、「微笑んだら」、誰かがいくらかでも、いい気持ちになることでしょう。
・あなたが、「有難うと」いえば、誰かが「ためになったかな。」と、うれしい気持ちになります。
・あなたが、「ご苦労様」といえば、誰かの疲れが少しやわらぎます。

こんなたわいもない様に見えることでも、実はとても大切なことなんです。人を心地よくすることができる。幸せな気持ちを、持ってもらうことができるんです。
ほんのささいな行動でも、出合った相手、かかわった相手を思いやる心を持って、気持ちをつたえる。その積み重ねが、人の生活にうるおいを与えます。それが幸せな日々につながり、いい人生、意味のある人生につながります。

まとめ

簡単にまとめます。
・人生の意味のひとつは、仕事をつうじて、人を支えること。
・人生の意味のもうひとつは、人々が幸福に暮らすために、思いやりの心をもって行動すること。
・ほんのささやかな人への気づかいが、幸せにつながり、意味のある人生にしてくれること。


これが私の持論です。みなさんは、どう考えられますか。自分で自分が納得する考えをまとめられたら、明日からスッキリとした気持ちで、生きていけます。

人生のことなど、何も考えないで生きても、一生は一生です。
誰かのために、何かのために生きるのも一生です。

人生で一度は読んでおきたい本

最後に、私は若いころから人生に悩んで、生き方に関する本に救いをもとめて、多くの本を、読んできました。その中で、今もかたときもはなさず、手の届くところに置いてある本の中から、数冊ご紹介します。

・「人生を励ます言葉」 中野孝次 著
・「人生を励ます黄金の言葉」 中野孝次 著

上記の二冊は、いい本なんですが、入手困難なようです。中古でもしあったら、ぜひ読んでみてください。

人生のどこにでもある、さまざまな問題点を、歴史に名をきざむ人々が、どのように、解決してきたのか。具体例をあげながら、丁寧にわかりやすく解説してくれています。

歴史に名を残すような著名人でさえも、私たちと同じような悩みをもち、苦しんで生きてきた、同じ人間なんだとつくづく感銘をうけました。

著者は「清貧の思想」でも有名になられましたが、考え方がシンプルでまっすぐです。解説も彼の思いが反映されていて、何度読み返しても、身につくことが多い。まさに、人生の道しるべになる本です。生き方が変わります。

  • 「清貧の思想」  中野孝次 著
  • 「 中野孝次の生きる言葉 」  中野孝次 著

「人生を励ます言葉」 「人生を励ます黄金の言葉」 が 入手が困難な場合は、「清貧の思想」「中野孝次の生きる言葉」にも 同様な著者の考え方 が展開されています。ぜひ味わってみてください。生きる励みになります。