不公平な世の中 どう生きるか

2019年8月28日

不公平な世の中をどう生きていくべきか

誰もが、一番になれるわけではない

確かに世の中は、不公平です。才能の有無。お金の有無。家柄、人脈、など等数え上げれば、きりがありません。

われわれに与えられた能力や環境はさまざまです。ビジネスの世界なら、ビル・ゲイツやスティーブ・ジョブズ、スポーツならイチロー選手、大谷選手が有名どころです。だれもが彼らのように、なりたくてもなれるものではありません。

どんな分野でも順位をつければ、100人いると、1 番もいれば、100番もいます。それは、順番をつけるからです。人生は順位付けがすべてではありません。

重要な事は、どの学校に入ったか、どの会社に入ったか、どんな職業についたかではありません。確かに成績優秀な人たちは、進学時や職業選択の時に、選択枝がより広がるメリットはあります。しかし、その程度のことです。

差が出るのはあたりまえです。もともと、もって生まれたものもちがいます。育った環境も違います。とはいへ、学生時代にもずいぶん、悔しい思いを、感じたのは、私だけではないでしょう。

塾通いしてたり、家庭教師がついてる子供たちには、勉強ではなかなか、かなうものではありません。

また中学のころ、部活でバスケットをやっていましたが、小学校のころから、バスケットをやってる同級生には、相当才能がある生徒でも、1年くらいでは、とうてい追いつきません。

同じ才能の持ち主だったとしても、その環境で差がついてしまう、典型的な例です。ささいなことかもしれないですが、こんな環境の差の積み重ねが、後々大きな差となってしまいます。

では、自分は彼らより恵まれていなかったと、不平不満を言って、すべて投げ出してやめちゃいましょうか。そういう人たちもいましたね。同級生でも勉強もやめ、部活もやめ、ひきこもったり、夜の盛り場で大人に混じって遊んで歩ったり。

それで、本人の気が晴れて、問題が解決できるんなら、それもいいのかもしれません。でも、そうしていても、なかなか将来が見えてきません。

だからこそ、今もってる才能と環境で、何か目標をたてて、精一杯生きることです。自分が自分の全力で、できることを見つけて、自分の決めた場所で頑張るしかないんです。その自分がめざす場所、あるいは分野で一流の人間になることです。

一番である必要はありません。たいがいの仕事なら、一流の域に達していれば、立派に世の中の役にたって、食べていかれます。自分の得意を見つけて、輝きましょう。

好きなこと、得意なことの見つけ方

自分の得意なことを見つけて、そこで精一杯やっていく。すると必ず、つぎのステップが見えてきます。やるべきことが、わかります。無駄に見えても、あまり、合理性や、近道を考えてばかりでは、前に進みません。本当に自分がしたいこと、得意な事はなかなか見えません。まれに、一発で得意な事、好きなことを見つけ、まい進している人もいます。それは、ラッキーでしょう。でも、必ずしもそれが続くとはかぎらない。

とにかく、今思っていること。

・「あれは、かっこよさそうだ。」
・「あれは、儲かりそうだ。」
・「気になる。」
・「単純に好き。」

動機はなんでもいい。興味のあることをいろいろと、やって経験してみる。これは違うなと思って、別の道に行ったり、または、失敗したと思っても、そこまで精一杯行動して得られた道は、とても貴重です。

かりに、これは違うなと、途中で方向を転換するときでも、それまでに自分で選び頑張って進んだ経験があります。何度も悩んで壁を越えてきてるはずです。すぐに、次の道が見つけやすい。応用がききます。

とにかく、だれそれの才能がどうだとか他人のことを、うらやむひまがあるんだったら、時間がもったいない。人生は、時間に限りがあります。

とにかく、今すぐ動き出す。一歩前にふみ出してください。それが、好き、得意の最良の発見方法です。

また、好きでも、得意でも、興味なんかかけらもなくても、「儲かるとか」「安定収入」というキーワードのみを頼りに、仕事について、長年勤務することができる方もおおぜい、いらっしゃいます。

強靭な精神の持ち主なのか、少しうらやましく思います。私のまわりでは、そのように生きてくために、自分の興味などは、さておき、生活のために頑張るタイプが多いようです。

職についてから、興味が出てくる人もいるので、一概に論ずることはできません。いずれにしても、少しでも興味のあることをやる方が、いい仕事ができ、消耗もしにくいでしょう。

失敗した経験

では、先ほども少し触れましたが、「過去にいろいろチャレンジして失敗してしまったことは、どう考えればいいのか。無駄ではなかったのか。」と言う疑問がわいてきます。

私は、かなりおろか者だったとか考えて、落ち込んだりもしました。ああすればよかった、こうすればよかったと、いつまでも、後悔の連続でした。

過去の間違った判断をした自分がおろかなダメダメ人間だったのでしょうか。そんなことはありません。過去の自分には今思えば、失敗があったのかもしれない。しかしそれは、経験として貴重なものなんです。成長過程です。成長している人間に、ダメも、おろかもありません。

そもそも、

・受験に失敗
・会社選びに失敗
・職業選択の失敗

・事業を失敗
・恋人選びに失敗 
・結婚に失敗

ちなみ私は、主要なところは、ひととおり経験済みです。失敗のオールラウンドプレーヤーですね。失敗しまくりの人生です。自慢にならない。

先ほどもふれましたが、それって、実は失敗にみえる貴重な経験でもあるわけです。失敗だったか、いい経験だったかは、今後の自分しだいです。同じようなあやまちを、また繰り返せば、そのときは、おろか者といわれても、しかたないかもしれない。

でも、今のところ、すべて私の当時の精一杯の努力と選択でしたことなので、後悔などしていません。またかえって、今の私にとって貴重な経験になっています。後悔する暇があるなら、経験をもとに、今度は過去と同様の失敗をおかさないように、前へ進むべきです。

自分の興味はどこにあるのか 

私のとった具体的方法です。自分探しの旅ではないですけれど、私は本当は、何に興味があるかわからなくなり、手当たりしだいに、動いてみました。美味しいものが好き、きれいな景色が好き、まだ若かったので、もちろんきれいな女性も好きでしたけれど。何なんだろうと、探してみました。

しばらく図書館に通って、職業に関する分厚い解説本を読んでみたりもしました。

いろんな職業についている先輩たちに会って話を聞いたり。今となっては無駄なことはなかったなと感じます。

印象に残ったのが、コックに興味があったので、先輩を訪ねて、日比谷の超高級ホテルに話を聞きにいきました。

次に、かっこよさからあこがれた、全日空の整備の仕事をしている先輩を訪ねました。

とどめは、ひとりだけ先輩に大学の野球部から大手商社に入った人がいたので、まあ二度とくることはないだろうけど、何でも経験と思い、たずねたことがあります。

まるで高級ホテルのロビーのような立派なところで、面談していただいて、話を聞いているうちに、絶対無理な場所だとよくわかりました。「まずは、よく勉強して東大ねっ。」「えっ!」てな感じです。

バイトも興味のあるものから順番に、皿洗い、コック見習い、出版、製本、法律系事務員などいろいろ経験させていただきました。

そして、一番楽しかったのが、料理人です。美味しいものも大好きだったのもあります。見習いですから、もちろん自分たちは下ごしらえしかさせてもらえませんでした。

ですが、その料理をベテランの料理人が美味しく仕上げ、それを食べたお客様が美味しいと言って下さる。それを見たとき、何か今まで感じることのできなかった特別な感動があったんです。

これだっ !!という実感があり、決めました。そして、就職して料理の修行がはじまり、いろいろありましたが、その後、独立させていただき、今に至ります。

仕事は、つらい事もありますが、基本的に料理が好きで、得意だったので、続けてこられたんだと思います。

生涯現役

まあ、平均すると元気で活動できるのは、せいぜい70歳前後まででしょう。諸先輩たちを見てると、そのころから、急激に体力も気力も落ちてきます。個人差もありますが。

でも、好きな道、得意な道を見つけて進んでおられる方々は、とにかく若いです。80歳近くで、身体は少々くたびれてきてても、とにかく良く働きます。もちろん現役です。たまに、顔を見に行きますが、料理屋の親方です。

「へこたれてないで、まだ若いんだから頑張れ !」と気合をいれられます。これも、好きな道を進んでるおかげなんでしょう。嫌々やる仕事よりも、いい健康状態が保てるんでしょう。

もう一人、スキーの指導者がおられます。とうに80歳を過ぎておられますが、中年過ぎから健康増進のためスキーを始めて、かなりお上手です。

新潟あたりを本拠地にして、最低でも年に4~5回、それも長期にわたって、行きっぱなしで、次々と都心から行く、知り合いなどにボランティアで、スキーの指導をしておられます。

大好きなんですね。夜は、みんなでスキー談義に花を咲かせて、2度美味しいですね。

「人生心得帖」 / 松下幸之助

私は、飲食店を長年経営させていただいたこともあり、読む本がほとんど、仕事がらみになります。事業の大先輩がたが書かれた本を中心に、仕事、人生全般の参考にさせていただきました。自分さがしや、人生に関する本は山ほどありますが、この本は、口語調でやさしくかたりかけるように、書かれていて、とてもわかりやすいです。

今でも、何かにつまづくと、広げては「確か、この辺だったなー。」と調べるようにして、読むのがほとんどです。もう30年以上も手元にあります。本やCDが多いので、過去に何度か断捨離したんですが、いつまでも捨てられずにいます。たぶんあの世までのお付き合いになるでしょう。

人生について、生き方について、仕事について、人間について、この本を通じて学び、実践し、成功したことは、数え切れません。ぜひ読んでいただいて、これだとご自分で納得したことは、実際の行動に移してみてください。

ぜひみなさんも、いくらかでも、ご自分の興味ある方向の仕事へ進まれ、成功されますように、心から応援いたします。

生き方

Posted by Suh